エレキギターといえば、まず思い浮かぶのが
「ギブソン(Gibson)」のレスポール。
あのどっしりとした見た目と、
地を這うような重いサウンドは、
ギタリストなら一度は憧れるものです。
ただ、本家ギブソンは安くても20万円以上する。
そこで選択肢に上がるのが、
エピフォン(Epiphone)です。
ギブソン公式のブランドとして設計を受け継ぎながら、
10万円以下でまとめてしまえるのが最大の魅力。
今回紹介するのは「Epiphone Les Paul Standard ’60s」です。
結論から言うと、このギターは
「重さを我慢してでも、王道のロックサウンドが欲しい」
という人に刺さる一本です。
この記事では、
初心者から中級者が知っておきたい選び方のポイントと、
よく比較される「’50sモデル」との違いを解説します。
エピフォン レスポール スタンダード ’60sはどんな人におすすめ?
レスポールというギターは、
正直なところ「不器用」な楽器です。
ストラトキャスターのように
何でもこなせる万能タイプではありません。
それでも世界中で長く愛されているのは、
これじゃないと出せない音があるから。
ストラトタイプとの違いを知りたい方は、こちらも参考にしてみてください。


- 「これぞロック!」という太く粘りのある音が欲しい人
- 手が小さめで、握りやすいネックを探している人
- 好きなアーティストがレスポール(チェリーサンバーストとか)を使っている人
- 5万円前後の入門機から「ワンランク上の本物」に持ち替えたい人
- 「軽いギター」が絶対条件の人(レスポールは4kg超えが普通です)
- ハイポジション(高音域)を多用するテクニカルな演奏をしたい人
- キラキラした透明感のあるクリーンサウンドをメインにしたい人
弾きやすさと、レスポール本来の重厚感。
この’60sモデルはそのふたつを高いレベルで両立しています。
実際に使っているオーナーからも
「努力せずに鳴る」
「初めてのレスポールにも余裕でおすすめできる」
という声が多く、初心者から中級者まで幅広く支持されているモデルです。
エピフォン レスポール スタンダード ’60sの価格と中古の注意点

新品価格の目安
現在の実勢価格は、税込85,000円〜95,000円前後です。
数年前までは5〜6万円台で買えましたが、
世界的な価格改定とスペックアップ(Inspired by Gibsonシリーズへの刷新)が重なり、
今は「高めの中級機」という位置づけになっています。
海外のレビューサイトでは
「ギブソンの4分の1の価格でこのクオリティなら十分すぎる」
という声が多く、コスパへの評価は総じて高いです。
同価格帯の他社レスポールスタイルと比べても、
一段上の完成度があると感じているオーナーが多い印象です。
中古市場での相場と「落とし穴」
中古では50,000円〜65,000円前後で出回っていることが多いです。
ただし、買う前に必ず3点だけ確認してください。
- ネック折れの補修跡:
レスポールは構造上、転倒したときにヘッド部分が折れやすい。
「補修済み」の個体は安くなりますが、強度の不安は残ります。 - 重量の確認:
同じモデルでも木材の個体差で500gほど変わります。
「4.2kg」と「3.8kg」では肩への負担がかなり違います。
海外のオーナーレビューでも
「9ポンド(約4kg)超えの個体は正直きつい」
という声があるくらい、個体差は無視できません。 - トラスロッド(調整ネジ)の余裕:
ネックの反りを調整するための内部パーツです。
限界まで回し切っていると、
後から調整できなくなります。
中古を買うときは店員に
「トラスロッドに余裕はありますか?」
と一言確認しておきましょう。
特にレスポール系は、
重量、ネック状態、個体差
の影響を受けやすいギターです。
初心者の場合は、
保証付きの新品を選ぶ安心感もかなり大きいと思います。
otoえっ、500gも違うの!?
ヤマハだとそんなに個体差あるイメージないんだけど…。



レスポール系は木材の個性が出やすいんだにゃ。
軽い個体を「当たり」として探す人もいるくらいだよ。
エピフォン レスポール スタンダード ’60sが「価格以上」と言われる理由
エピフォンの評価が大きく変わったのは、
2020年の大幅リニューアルがきっかけです。
ギブソン直系の意地:カラマズー・ヘッド
以前のエピフォンは、
ヘッド(ネックの先端部分)の形が
「いかにも廉価版」という独特なデザインでした。
ところが現行モデルは、
1960年代のギブソンを思わせる
「カラマズー・ヘッド」を採用。
パッと見では本家ギブソンと
見分けがつかないくらいの風格があります。
本格的なルックス:メイプルトップ
ボディの表面には、虎のような縞模様が入った
「AAフレイム・メイプル」の突板が貼られています。
この価格帯でこれだけ美しい木目と
グラデーションを楽しめるのは、
自社工場を持つエピフォンならではです。
Iced Tea SunburstやBourbon Burstといったカラーは特に評判が高く、
「ポリ仕上げなのに高級感がある」
「ニトロセルロース塗装みたいな液状感が出ていて驚いた」
という声が海外オーナーからも多く上がっています。
「見た目だけで満足」という人がいるくらい、
フィニッシュのクオリティは価格以上です。
エピフォン レスポール スタンダード ’60sのスペックと演奏性


「’60s(シックスティーズ)」という名前がついている通り、
このモデルは1960年代の仕様を再現しています。
スリムテイパーネック:初心者でも握りやすい「60s」
レスポールと聞くと
「ネックが太くて握りにくい」
というイメージがあるかもしれません。
ただこの’60sは「スリムテイパー」という
薄めのネック形状を採用しています。
Fコードのようなバレーコードでも、
手が小さい人や初心者が比較的押さえやすい設計です。
Graph Techナット、
グローバーチューナー、
LockToneブリッジ
の組み合わせによるチューニング安定性も評価が高く、
「Gibsonみたいに弾ける」
「速いフレーズも引っかかりなく動く」
という声が実際に届いています。
プロバッカー・ピックアップ:粘りのある歪み
音を拾うマイク部分(ピックアップ)には、
ギブソンの名機を参考に設計された
「ProBucker」が搭載されています。
安いギターにありがちな
「ただうるさいだけ」の音とは違う。
ボリュームを絞れば艶のあるクリーントーン、
歪ませれば「ドギャーン」と粘りのあるロックサウンドがしっかり出せます。
クラシックロックやブルースとの相性が特に良く、
「ストックのままで十分すぎる」
「アップグレードの必要を感じない」
と言い切るオーナーも少なくありません。
日本のユーザーからも
「歪ませると荒々しい歪みが最高」
「低音から高音までバランスが良い」
という声が上がっています。
驚異のサスティン:セットネック構造
ボディとネックを接着剤で完全に一体化する
「セットネック構造」により、
弾いた音が長く伸びるサスティンが生まれます。
泣きのギターソロや、
バラードでのロングトーン。
こういう場面で、
レスポールを選んだ理由を実感できます。
エピフォン レスポール スタンダード ’60sのメリット・デメリット
メリット:改造不要で手に入る、伝統のレスポールサウンド
ギブソン直系の設計とピックアップのおかげで、
買った日からすぐに「あの太くて粘る音」を出せます。
多くの初心者が後からパーツを替えたくなるなか、
このモデルはそのままライブやレコーディングで使える完成度があります。
海外のレビューサイトでは、
「今まで弾いた中で最高のストックギター」
「ProBuckerがギブソンのバーストバッカーに近い鳴りをする」
といった絶賛レビューも目立ちます。
2本目を購入したというリピーターがいるほど、
オーナーの満足度は高いモデルです。
デメリット:避けては通れない「重さ」への対策が必要
4kgを超える重量は、
1時間の練習でも肩にじわじわ来ます。
海外では「ボートのアンカーか」
と表現するレビューもあるほどで、
重さに関しては覚悟が必要です。
また、ストラトと比べてボディに厚みがあるので、
座って弾くときに多少バランスを取るコツがいります。
これは「レスポールの宿命」として最初から覚悟しておきましょう。
フレットエンドの処理が甘い個体が混じることもあり、
品質のばらつきをゼロとは言い切れません。
また、ProBuckerの音を
「もう少しモダンな音が欲しかった」
「ギブソンの本物感には届かない」
と感じる人がいるのも正直なところです。
これはプレイスタイルや好みの問題が大きいですが、
モダンロックやメタル寄りのサウンドを求めているなら、
試奏して確かめてから買うのがベターです。



4kgって、お米1袋分じゃん…。
赤ちゃん抱っこしながら弾くくらい重いって考えると、かなりズッシリしてるね。



実際、長時間立って弾くと肩にくる重さだにゃ。
だからストラップ選びを重視する人も多いんだ。
エピフォン レスポール スタンダード 50sと60sの違い|どっちが人気?
もっとも多い悩みが「’50sモデルとどっちにするか」です。
整理します。
| 比較項目 | Standard ’50s | Standard ’60s(本機) |
| ネックの太さ | 太い(50s Vintage) | 薄い(SlimTaper) |
| ペグ(糸巻き) | クルーソン風(緑のつまみ) | グローバー製(金属製) |
| 音の傾向 | 太くて甘い、マイルド | やや明るく、キレがある |
| コンデンサー | オレンジドロップ採用 | 同左(現行品) |
| 人気度 | ヴィンテージ志向に人気 | 初心者に圧倒的人気 |
どちらを選ぶべき?
初めてのレスポールなら、ネックが細いこちらが断然おすすめです。
チューニングの安定性もグローバーペグのほうが高い傾向にあります。
「太いネックこそレスポールだ」というこだわりがある人や、マイルドでジャズ・ブルース寄りの音が好きな人はこちら。
「迷ったら’60s」
それが今のスタンダードな答えです。
エピフォン レスポール スタンダード ’60sと相性の良い周辺機器
重くて鳴りの良いこのギターを、
より快適に楽しむためのアイテムを紹介します。
- 幅広のレザーストラップ
重さを分散させるために、
幅6cm以上のものを選んでください。
これだけで肩への食い込みがかなり変わります。
重さを不満に挙げるオーナーの多くが
「ストラップを替えてから気にならなくなった」
と言っているくらい、効果は大きいです。 - ブリティッシュ系の歪みが出るアンプ
レスポールは歪ませてこそ本領発揮です。
マーシャル(Marshall)のような、
中音域が厚く出るアンプと組み合わせると最高です。 - ネック保持型のギタースタンド
転倒したときのネック折れが怖いので、
ネックを上から支えるタイプの安定感のあるスタンドを選びましょう。
Les Paul Standard ’60sは単体販売が中心で、
初心者セットはあまり多くありません。
アンプまでまとめて揃えたい場合は、
マーシャルアンプ付きのスターターセットを選ぶと、
最初からレスポールらしいサウンドを楽しめます。
エピフォン レスポール スタンダード ’60s 選びフローチャート
最終まとめ(迷ったらここ)
Epiphone Les Paul Standard ’60s は、
- レスポールらしい見た目
- 太く伸びるサウンド
- 「弾いていて気持ちいい」存在感
を、比較的手の届きやすい価格で楽しめるモデルです。
重さという明確なデメリットはありますが、
それ込みで「レスポールらしさ」
を楽しみたい人にはかなり魅力的な一本。
特に、
- 初めてレスポールを買う
- 握りやすさも重視したい
- 迷ったら定番寄りを選びたい
なら、’60sはかなり選びやすいモデルです。
レスポールの立ち位置
レスポール系は、
- 軽さ
- 実用性
- コスパ最優先
で選ぶギターではありません。
その代わり、
「レスポールならではの音や存在感」
に惹かれて選ぶ人が多いモデルです。
エピフォン レスポール スタンダード ’60sのまとめ
エピフォン レスポール スタンダード ’60sは、
「いつかはギブソン」という夢への、
いちばん近い入り口です。
重いのは本当です。
繊細な取り回しには向きません。
でも、アンプに繋いでコードをかき鳴らした瞬間、
あの音圧とサスティンがすべてを吹き飛ばしてくれます。
実際、多くのオーナーが
「後悔なし」「毎日弾いている」
と口を揃えます。
ギブソンを持っていたのに乗り換えたという人がいるくらい、
このギターの完成度は本物です。
「価格以上の満足感」というのは、
パーツが良いとかスペックが高いとか、
そういう話だけじゃない。
「このギターを弾いている自分、悪くないな」
と素直に思える。そういう力のある一本です。
ロックの歴史を作ってきたあの音を、
自分の手で鳴らしてみたい。
そう思っているなら、
この’60sはきっと期待を裏切らないパートナーになります。
重くて、うるさくて、最高です。






